思いやりも介護の仕事では重要

介護の目的には、被介護者の尊厳の保持と、日常生活の継続的な援助が挙げられます。
目的達成のためには、思いやりの心を持たなければなりません。
その理由は、被介護者の気持ちや状況を汲み取る必要があるためです。

被介護者は上手く話せなかったり、身体が思うように動かないことが多いです。
被介護者のことをよく理解できていないとスムーズに介護ができない上、介護者のストレスが蓄積されやすくなります。
被介護者も同じで、気持ちを伝えたいのに伝わらないもどかしさから、だんだんと気力が落ちてしまうのです。
こうしたお互いの悪循環を断ち切るためにも、ホスピタリティを磨いて思いやりを持った介護を行うことが重要になります。

思いやりの心は、被介護者の家族に対しても持たなければなりません。
家族は精神的にも経済的にも心配が尽きず、1人で抱え込んでしまうことも多くあります。
そうした家族の悩みを察知して、適切なサポートを行う必要があります。
相談に乗ることはもちろん、介護者のみで解決できない場合は他の職員や他職種と連携しましょう。家
族にとって、1人でも多くの人からのサポートがあれば、心の負担が軽減されていきます。
これも、思いやりの心を持つからこそできることです。

被介護者や家族に対して必要な思いやりですが、職員同士でも持ちましょう。
介護は、1人では決してできません。
できたとしても相当な根気が必要で、身を削らなければならないのです。
そうなると介護者が疲れるだけではなく、適切な介護もできなくなってしまいます。
困ったことや悩みがあった時は、すぐに相談するようにしましょう。